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『心音の森の妖精物語』番外編2 〜魔法の水〜(2014.01.25.放送)

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※2. 放送時間の都合によりシナリオの一部を省略しています。
《作》佐々木裕子
《絵・語り》佐々木心音
《音 楽》CO906.
《声の出演》
ココネ:佐々木心音
しーちゃん、ママ:佐々木裕子

『心音の森の妖精物語』番外編2 〜魔法の水〜(オリジナル・シナリオ)

〜これは、「こころの森」で、ある時小さな女の子のしーちゃんが出会った番外編の物語です〜

しーちゃんは窓の向こうの森を眺めていました。
しーちゃんは体の調子が悪くて、ずっとお家で療養しています。
あの森の中はどうなってるのかな?って毎日想像していますが、森の中を目で見ることは出来ません。

でも、しーちゃんの心は自由!
森の中にだって飛んで行けちゃうのです。
それは、ある晩、夢の中に「ココネ」という名のキラキラ光るかわいい妖精が現れてからのこと。
しーちゃんはココネからおまじないの歌を教えてもらったのです。
目を閉じて、その歌を歌うと、あら不思議!
しーちゃんは心の中で、あの森を自由に歩き回れるようになるのです。
しーちゃんは、その森を「こころの森」と呼ぶことにしました。

その日も、いつものように、しーちゃんはおまじないの歌を…。
しーちゃんがこころの森に着くと、ココネは魔法の水のところに連れて行ってくれました。
「しーちゃん、この水を飲むと元気になるのよ。飲んでみて」
こころの森のその水は、すぅっと体に染み渡るよう…。
『わぁ、美味しい!!』
「気にいってもらえて、良かった!たくさん飲んでね」ココネは大喜び!
こうして魔法のお水をいっぱい飲んだしーちゃんは、目を開けると自分のお部屋に戻っていきました。

そのあとです。不思議な事が起きたのは…
『あれ?なんだかお昼ご飯がいつもより美味しく食べられる…。心の中で魔法の水を飲んだだけなのに…。なんでだろうなぁ』
本当に不思議だけれど、夜ご飯はもっと、もっと美味しくて、元気になれる感じがしました。

嬉しくなったしーちゃんは、寝る前にまた、おまじないの歌を歌いました。そして、こころの森へ…。
『ココネ、あのお水をまた飲ませて!!なんだか、元気になれそうな気がするの』
するとココネは、あの魔法の水のところへ案内してくれると、優しく言いました。
「大切なのはね、信じる心なの。信じ切れば、叶うの」
しーちゃんはお水をそうっと手ですくっては何度も何度も飲みながら、決めたのです。
『元気になるって信じてみよう!』って。

次の朝、しーちゃんは珍しく気持ちよく目が覚めました。
久しぶりにお気に入りの白いワンピースが着てみたくなって、一人で着替えていると、お部屋に入ってきたママは、ビックリ!!
「しーちゃん、どうしたの?何かあったの?」
『ううん、何もないんだけど、気分がいいから着てみたくなっちゃった』
しーちゃんがそう言うと、ママは涙を浮かべて大喜び!

わけを話すと、ママはまたまたビ〜ックリ!!
実は、ママは創造の森の奥にある「不動清水」という長寿の水の話を聞いて、その水を汲みに行ったのだそうでした。
「昨日はね、お茶もお味噌汁も何もかも全部、そのお水にしてみたの」
ママは、キツネにつままれたような顔をしながら話してくれました。
「これからは毎日あのお水を汲みに行くわね」
ママはなんだか嬉しそう…!

それからというもの、不思議なことに、しーちゃんはどんどん元気になって、ママに森に連れていってもらえるくらい良くなりました。
しーちゃんが生まれて初めて本物の「不動清水」に着くと、そこにはキラキラ光る妖精のココネが…。
でもね、ママには見えないみたい。
『ココネ、ありがとう!ほんとに、ほんとに、ありがとう!』
しーちゃんが心の中で囁くと、風にのってココネの歌が、優しく森中に響き渡りました。

作:佐々木裕子


FM-FUJI『心音の森の妖精物語』 by 富士見高原リゾート

FM FUJI (Tokyo:78.6MHz Kofu:83.0MHz) にて毎週土曜 9:00AMより放送中!

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