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『心音の森の妖精物語』番外編4 〜ココネ〜(2014.03.22.放送)

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※2. 放送時間の都合によりシナリオの一部を省略しています。
《作》佐々木裕子
《絵・語り》佐々木心音
《音 楽》CO906.
《声の出演》
ココネ、トンちゃん、ツンちゃん:佐々木心音
くーちゃん:佐々木裕子

『心音の森の妖精物語』番外編4 〜ココネ〜(オリジナル・シナリオ)

〜これは「こころの森」で、ある時小さな女の子のくーちゃんが出会った番外編の物語です〜

空想が大好きなくーちゃん。
ある日のこと、学校まで行く道の途中で、こんな空想を…
『もし、私が妖精だったら…森を自由に飛び回って、お花や動物とお話し出来るの。た〜っくさん、お友達がいて。そしてね、何かあったら、みんなを助けてあげるんだぁ』
でも、くーちゃんはすぐに思ってしまいました。
『ムリ、ムリ!!私なんか…。お友達もいないし…。みんなを助けるなんて、出来るはずない…』

そのときです。
「そんなことないよ!くーちゃんはお友達も出来るし、助けることだって出来る!!」
目の前に急に現れた女の子が言いました。
『あれ?お隣に昨日引っ越してきたココネちゃんだよね?』
くーちゃんは目を丸くして言いました。
『なんで今、私が思ってたことがわかったの?心の中が見えるの?』
すると、ココネはクスッと笑って、
「そんな顔してるんだもん。顔を見たら、どんな気持ちかわかるでしょ?顔にはね、心の中が全部出るのよ」

学校に着いて、くーちゃんは急いで鏡をのぞいてみると…
『ほんとだ。困ったちゃんの顔してる……笑顔!笑顔!!』
でも、うまく笑顔が出来ません。
それから、くーちゃんはみんなの顔をよく見てみました。
泣き虫のトンちゃんは、泣き出しそうな顔。
天邪鬼のツンちゃんも、よく見ると悲しそう…。
人気者のいっちゃんは、幸せそうな笑顔をしています。
『ほんとだ、顔に出るんだ…』

帰り道、くーちゃんは、どうしたら笑えるのかな?と考えていました。
すると、また突然ココネが現れて、
「簡単よ!!楽しいことすれば、いいのよ!一緒に森に遊びに行こう!!」
と、くーちゃんの手を引っ張りました。

森に着くと、満開の桜の下にリスや鹿や、たくさんの動物たちが集まってきて…お花たちも笑っています。
くーちゃんはココネと一緒に、お花や動物たちと歌って、遊んで…楽しくて、楽しくて、いつの間にか、とびっきりの笑顔になっていました。

次の日になっても、思わずくーちゃんは思い出し笑い…。
『楽しかったなぁ』
すると、泣き虫のトンちゃんがやってきて、聞きました。
「くーちゃん、とっても楽しそう。何かあったの?」
「うん、昨日、森でとっても楽しかったの。そうだ!トンちゃんも今日、一緒に行く?」

くーちゃんとトンちゃんがあの森に着くと、ココネはいなかったけど、動物たちは集まってきてくれました。
満開の桜の下、お花や動物たちと一緒に遊んで、歌って、笑って…いつの間にか、トンちゃんもとびっきりの笑顔になっていました。

またその次の日、学校に行くと、トンちゃんはいつになく、にこにこ顔!
すると、天邪鬼のツンちゃんがやってきて、聞きました。
「くーちゃんもトンちゃんも、とっても楽しそう。何かあったの?」
「うん、森でね、とっても楽しかったの。そうだ!ツンちゃんも今日、一緒に行く?」

その日は、トンちゃんとツンちゃんと三人で森に行きました。
またココネはいなかったけど、動物たちは集まってきてくれました。
満開の桜の下、お花や動物たちとみんなで一緒に、遊んで、歌って、笑って…いつの間にか、ツンちゃんもとびっきりの笑顔になっていました。

『それにしても、ココネちゃんはどうしたんだろう?』
気になったくーちゃんは、帰りにココネの家に行ってみると、お家の中は空っぽ!
『ココネちゃ〜ん、どこに行ったの?』
くーちゃんが泣き出しそうになったとき、どこからともなくココネの声が聞こえてきました。
「ね!ほんとだったでしょ?くーちゃんはお友達も出来るし、助けることだって出来る!!」

作:佐々木裕子


FM-FUJI『心音の森の妖精物語』 by 富士見高原リゾート

FM FUJI (Tokyo:78.6MHz Kofu:83.0MHz) にて毎週土曜 9:00AMより放送中!

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